描くとき「下塗りをする」
通常 こんなものは見せるモノじゃないが 完成していないので
2枚程度貼り付けてみる
…と 「泥」のような状態である
私の絵は 始めからいい状態 綺麗な状態で始まることは少ない
いつも「泥の中から生み出そうとする」 その方法以外 今は選ばない
ここ数日は計量前のボクサーに似た気分で
精神的に「飢餓状態なのか、少しおかしい状態なのか」
ともかく「美」よりも 「熱」にうかされている状態だと思われ
こんな状態は この時しかないから 逆にそれを味わおうとする
出来上がりは 私自身にもわからない
泥のままか。それとも周敦頤の漢詩『愛蓮説』のようになれるのか
予独愛蓮之出淤泥而不染、濯清漣而不妖、中通外直、不蔓不枝、香遠益清、亭亭浮植、可遠観而不可褻翫焉。
『予は独り蓮の汚泥より出でて染まらず、清漣に濯(あら)はれて妖ならず、中は通じ外は直く、蔓(つる)あらず枝あらず、香遠くして益(ますます)清く、亭亭として浄(きよ)く植(た)ち、遠観すべくして褻翫(せつがん)すべからざるを愛す。』
遠観すべくして褻翫(せつがん)すべからざるを愛す とは
「遠くから眺めることはできても 手に取ってもてあそぶことはできないのを愛す」
まさに「絵」という2次元 即ち「非存在」であることを言い当てているかのようだ
慌てて「蓮」を生み出そうとしてもうまくいかない
どれが 泥のままで終わるのか これもわからない
だから 絵は面白いのである
kei