以前友人の親友が地下鉄電車に飛び込み自殺した時 友人は止まった電車の線路に降り 頭部を見つけ それを抱えながら他の部位を探し回っている時 主に若者から「パシャ!」とフラッシュがたかれ 多くの写メを撮られた件を書いたと思います
五体バラバラになったその人の肖像権はありません
「死者」には肖像権が無いのです
にもかかわず ウクライナとロシアの戦争において 塹壕の中で死んだ兵士 爆死して体を引き裂かれた兵士 ともかく死んだ兵士をYoutube等動画サイトでは 直接映し出すことは無く モザイクがかけられています
これは何故でしょう?
死んだ兵士をそのまま映さぬことが「見る人にショックを与えないという点で妥当」
ということでしょうか? でもその映像こそがリアルであり 死んだ兵士にも肖像権はないはず
「リアルを敢えて避けるモラル」とはなんでしょうか?…
昭和時代では特に問題がなかったアニメのヌードシーン 令和の現代では「女性の乳首を表現するのは禁止」だそうで 放送コードに引っかかるとか… なんだかよくわかりません
美味しい牛肉 美味しい豚肉 美味しい鶏肉 これら牛 豚 鶏の生と死の境界 いわば「屠殺」される瞬間をネットやTVで流すことも 何か憚れるのでしょうか
「うちの子が牛が屠殺される動画を観て 牛肉を食べられなくなった」とクレームがくるからでしょうか… なら食べなければいいと私は思います
牛も豚も鶏も私たちと同じ生物で 生存欲求も変わりはありません
新古典主義の旗手 アングル作「泉」
美術史を学ぶ上で 高校の教科書ではこの絵が載ってるかもしれません
現代ではこの絵の乳首もモザイクをかけるべきでしょうか…
「芸術」と「エロ」の境界線など無いことは 古今東西の作家が証明しています
……と これらのことを ダラダラ書き連ねたのは
「人はバイアスに満ちていて 社会のバイアスの総数・総量がどちらかに傾けばそうなる」ということだとおもいます
牛≠牛肉 死者=死体という人間でない存在 といったように思い込んでいるだけではないでしょうか…
kei