kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

ロミオとジュリエットは「喜劇」である

ストーリーは 犬猿の仲の名家の2人の若い男女が恋に落ちてしまう事から始まる

舞台はイタリアの都市ヴェローナ。モンタギュー家とキャピュレット家は代々対立していた。

モンタギュー家の一人息子ロミオは、ロザラインへの片想いに苦しんでいる。気晴らしにと、友人達とキャピュレット家のパーティに忍び込んだロミオは、キャピュレット家の一人娘ジュリエットに出会い、たちまち二人は恋におちる。二人は修道僧ロレンスの元で秘かに結婚。ロレンスは二人の結婚が、両家の争いに終止符を打つきっかけになることを期待する。

しかしその直後、ロミオは友人とともに街頭での争いに巻き込まれ、親友・マキューシオを殺されたことに逆上したロミオは、キャピュレット夫人の甥ティボルトを殺してしまう。このことからヴェローナの大公エスカラスは、ロミオを追放の罪に処する。一方、キャピュレットは悲しみにくれるジュリエットに、大公の親戚のパリスと結婚する事を命じる。

ジュリエットに助けを求められたロレンスは、彼女をロミオに添わせるべく、仮死の毒を使った計略を立てる。しかし、この計画は追放されていたロミオにうまく伝わらなかった。そのためジュリエットが死んだと思ったロミオは、彼女の墓参りに来たパリスと決闘し殺してしまい、そして彼女の墓の側で毒薬を飲んで自殺。その直後に仮死状態から目覚めたジュリエットも、ロミオの短剣で後追い自殺をする。事の真相を知って悲嘆に暮れる両家は、ついに和解する。

若干簡単に言い換えると ここで重要なのは犬猿の仲を変え 両家が仲良くなれる絶好の契機を生み出せた2人の男女であったのに「直情径行の典型」と呼べるロミオが2人の同世代の男を殺してしまいニッチもサッチもいかなくなったこと 「仮死状態」というヤバイ知恵で なんとか解決しようとして 墓で眠るジュリエットを見て落胆し 直情径行ロミオが毒薬を飲んで死ぬ その後目覚めたジュリエットは ただ一人の人が死んでいるのを見て 躊躇なく短剣で自らの喉を突いて死ぬ  両家は大切な我が子達の死を悔やみやっと和解する…って話なんだけども 直情径行は若者の特権なのか 断トツのバカ1位はロミオ 2位はジュリエットということになる

2人を助けようと様々な策を練り 2人を密かに結婚させた修道僧ロレンスは その機智によって 逆説的に2人の命を奪う「蛇」のような役割を担ってしまう

そして最も愚かなのは両家の大人達で 2人が死んで和解できたんなら 最初から考えてやれよ~。という 大人特有の「柔軟思考の欠如」が笑いに花を添えている

 

実際 四大悲劇(『ハムレット』、『マクベス』、『オセロ』、『リア王』)を生み出したシェイクスピアにしてみれば 性的な言葉遊びを交えるなど「真夏の夜の夢」に似たロマンティック・コメディの分類で描かれた節があるらしい(全部読んでない 読む気はある)

当人の死の6年前に上演されたこの戯曲は「恋愛・若者のバカさと大人の愚直さ」を皮肉っているのではないかと思われ 少し後に生まれたセルバンテスの「ドン・キホーテ」に引き継がれたのではないかと勘繰ってしまう 風車を敵とみなし ロバに跨り槍を持って突進する主人公 それは現代のガルシア・マルケスにさらに受け継がれ「百年の孤独」という「どいつもこいつもバカばっか作品」に受け継がれていく

 

若者の死は悲劇である 増して切ない程愛し合っているのにそれが断たれることは もっと悲しい

けれど見方によっては 喜劇に見えてしまうこの物語 言葉の魔術師にふさわしい作品だと感じなくもない

 

人生は悲劇か喜劇か…… 私は喜劇がいい。 

一番つまらない人生は「どっちでもないこと」だと思っている


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