kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「ঘুষ নাও」(グーシュ・カワ)

27歳の時 長野県駒ケ根訓練所で2か月半の訓練を受ける 朝はマラソン それ以外はほぼ夜まで語学漬け。派遣国で話が出来なきゃ役に立たないので「中学英語3年分」程度まで 2か月半で覚えなきゃいけない それでも休日は友人達と 川や下の町に自転車で下りてよく遊んだが 同じ国に行くはずのベンガル語を習う人たちとは「誰とも仲良しになれなかった…というより避けられ嫌われた。」 どうも私が不真面目に見えたようで「休日も皆勉強しているのに いつも遊び呆けていたから」 ただ 赴任後は皆と仲良しになれた

講師はバングラデシュ人の「アザド先生」 優しく聡明なオジサンだった

先ず 表題の文字を1文字1文字理解しなきゃならない 文字の違いも発音も… そして文法や「意味」も… 表題をそのまま発音すると「グーシュ・カォ」だが「グーシュ」は「賄賂」 「カワ」は「食う」の意味(食う:ウマイい表現だぁ。) つまり「収賄」という意味

なぜ 語学訓練の早い時期に「収賄」だの「贈賄」だの あまりベーシックとは思えない言葉をアザド先生は教えたのか…

今の私ならわかる。

バングラデシュでは空港の税関さえ チィと渡せば目をつぶってくれる

警察なんかも当然。

…これが「正義じゃない」「マトモじゃない」と思った方は 心正しき人だけれども 「世界を見誤っている」

 

世界の過半が「賄賂だらけなのが当たり前」

 

アザド先生は優しいので そのようには教えてくれなかったが コッチが事実の世界

今ロシアでは「収賄容疑」で 中将・少将とバンバン逮捕されている いゃ。その身分であること自体が賄賂と無縁でない証拠なのだ それはウクライナだって同じ 良かれと思い募金しても どこぞの誰かのポケットに入ることは珍しいことではない

中国 インド 中米 南米 中東 アフリカ どこもかしこもঘুষ নাও。

日本やアメリカだってよくあること…

 

ただ バングラデシュの どこかの所長は一切 賄賂を受け取らず 階段も壊れマトモに昇れないアパートで暮らしていた 息子は父が賄賂を受け取らないためハイスクールに行けない。と恨んでいた 現地で親友と呼べるほど仲良しになったチャクマ族の若者にそんな話を聞いた このような「聖人みたいなヘンな人」が存在するのもバングラデシュであり インドだったりする。

 

やっぱり「存在」の意味は深い  ハイデガーさん

 

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