kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「便利」の裏側は…

高2から大学卒業後の1年間 計7年 受験用の美術と公募展に出品する絵を 画家に教えて貰った 公募展は大学時代から4回連続出品し4回入選し 第1室という最良の場所に展示された それは大方「師の教えによるもの」で 様々な芸術のみならず「生」を教えてくれた 「極めて冷徹で 真っ直ぐで 清廉な作家」だった

70歳を超え 脳に損傷を受けたため作家活動は今はしていないが 「はてなブログ」に毎日屋外に出歩き 風景写真を載せていた けれど脳の状態が良くなくなったのか 昨年12月から更新されていない 私は時折「★」を連打しているだけで コメントさえ残せない

折を見て手紙を出すしかないが 本当の母親以上に恩がある人に「元気」とか「回復」という言葉も使えるわけもなく コトバでなく「新作」の写真を添えて送らなければ。 今はブログが更新されることをじっと待ってる

連絡も取り合うことなく30年近く経って ご自宅を訪れた時には驚いた 弟さんが名うての建築家であり ドーム等大建築もデザインしている人だから 改築され「総アルミ板貼りの切妻屋根の家」になっていた 一度見れば誰も忘れぬほどの「くすんだ銀色の家」…その時再会した時 師は耳が聞こえなくなっていた なので筆談でコミュニケーションをとり 別れに「作品を1枚下さい」と私は書いた

本来 彼女の作品は「売り物」である それを分かっていて「下さい」と伝えた

これは集合作品の一部だろう…その中で最も好きな部分を要求した

本来はこんな風に展示していたのだろう ご当人は「バラしたら全部売れた」と書いた

 

…ここからが本題だった

 

自分以外の絵を貼ることが無い私だが 壁に「強力両面テープ」でこの作品を貼った 引っ越すためには 剥さなければならない すると 壁紙ごと破れた

「テープはがし」とかいう液体を使っても2時間かかる手間だった

貼るのは3分 剥すのは2時間

 

「現代は便利なモノに溢れている」

けれど どこか引っかかる 万事「貼り易く剝がれにくい」ような気がして。

それは便利であると同時に 変化を求める時「エラく面倒だったり 失敗させる」

ならば 現代の人間関係も 似ているかもしれない 

環境がそうなんだから。

 

「サヨナラ」言ってる女を刺すなんざ 犯罪以前にイカレてら…

 

kei