kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

The Elfin Knight

 

これはスコットランドに伝わる 古いバラッドであり 歌になりました

「妖精の騎士」と訳されますが 類似の伝承も多く 騎士と言っても 「女」であったり 「男」であったりします。

妖精という存在に果たして「性」というものがあるのか?ということも考えられるので それはどうでもいいとして「人とエルフィンナイトの愛」を紡いだバラッドであるわけです

サイモン&ガーファンクルはこのバラッドとメロディを使い「スカボローフェア」という名曲を作り出しました そこではエルフィンナイトは男 恋人は女として描かれ 戦争の語りも反響の様に鳴り響いているのは S&Gのオリジナルなのですが この曲を広く世に知らしめたのは彼等でした ギターで弾くとその和音の素晴らしさに惚れ込んでしまいます

ただし本来のスコットランド伝承では「一度死んだ女性がエルフィンナイトになる」ようなので そうすると男女の立場が逆転します

 

このような記事を私は過去に載せました

ただ 今はこのバラッドに関し 随分と考え方・感じ方が変化しています

「愛は男女によって成立する。」これは固定観念かも知れません

何より「伝承だから夢物語如きもの」とは考えなくなりました

以前「真実」という題名で一つの動画を紹介しましたが

このバラッドもまた「真実の一つ」であるように感じ

現実と事実は覚醒の中で起こることでしょうが 真実は夢の中に在るのかも知れません

 

バラッドは「もしスカボローフェアに行くのなら そこにいる人に伝えてくれないか?」

内容たるや 無理難題。「縫い目無しに亜麻のシャツを作ってくれ」だとか 「海岸と海の間に1エーカーの土地を見つけてくれ」だとか…
到底できない要求なのに スカボローフェアに赴く人にそれを伝えてくれと頼むのです 恋は既に過去のものとなっているので「私にとっては本当の愛だった」と歌っています おそらくは相手はとうに死んでいるのだと 私は思います

もしかしたら数百年以上経っているかもしれません それでもエルフィンナイトは恋人への魔除けの呪文として「パセリ セージ ローズマリー そしてタイム」と繰り返すのです

 

真実だと思いませんか? 現実よりも

 

The elphin knight sits on yon hill,
Blaw, blaw, blaw, wind blaw.
He blaws his horn both lewd and shril.
The wind hath blown my plaid awa.

妖精の騎士が向こうの丘にすわり、
吹く、吹く、吹く、風は吹く。
2つラッパのいやらしきと鋭きを吹く。(※Bumpの歌詞と似てますねw)
その風は我が肩掛けを吹き飛ばしけり。

一方で乙女がベッドに寝転がって、騎士と結婚できればと思っている。それを言うと、騎士が現れ、どれも不可能な無数の仕事を成し遂げれば、彼女と結婚すると言う。

"For thou must shape a sark to me,
Without any cut or heme," quoth he.

彼曰く「裾もなく切りもせずに、
我がシャツを作るべし

 


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