kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「天国は 人間である」

おせち料理はあまり美味いと感じず 普段の食事の方がいいと感じるのは ご馳走に慣れていないのか 「ご馳走」という言葉自体 現代では死語になったのか… 「美味しさは巡り合わせ」のような気もし 久しぶりに食べたとろろご飯が たまたま美味かったりする

 

2話連続でヒドイ話を書いたが 「言葉や概念は方便」という考えが常にあり

それはサルトルにしてもそうだったのではないかと思う ある宗教が言うように「言葉が神」のわけはない なので表題でもサルトルは「違う」とは言わないだろうと思う

食べられること 美味しいと感じること 眠れることは天国である

身内が生きており 食事を作ってくれ 風呂を入れてくれて さらには心を砕いてくれる 

だから 人間が地獄ならば対極の天国であっても 「真意はあまり変わらない」

…と思われ 私は一生を天国で過ごしているのかもしれない

 

ミクロ世界とマクロ世界の近似性

般若心経

これらのことを交えて再考すると

「地獄即天国」「天国即地獄」 で ともかくソレ。

このような概念を生み出したのも人間であるゴーダマ・シッダールタなのだから

 

天国も地獄も人間が生み出し その振幅の中で揺れている。と感じているに過ぎない

 

ただ 誰かが苦しいと呟くとき アフリカの飢餓状態の子の写真を見たとき 言葉でなく心が動く 自分も他者も地獄か天国だからだろう…

だが 世界は言葉ではないので 衝動や心で何かをやっても それは人間という動物の業として理解できる 手助けも 嘘も 窃盗も 浮気も 殺人も…

私は生きている間 このように「無駄な考え」を考えることができ 屋外に出れば やっぱり天国かも…と感じられる草木や小さな生命を眺めることができる 

「社会人」なんて自意識はすでに無い  ただのヒト科の動物である

 

ロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe) 42歳で逝去したアメリカの写真家

死因はエイズ 彼にとって 人は「花」だったし「頭蓋骨」だった 限界的な感性が白黒の画面を彩る

 

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