kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

般若心経   (三蔵法師玄奘訳)

中国から仏教を学びにインドを訪れた玄奘。めきめき頭角を現し、寺院で説法し、教えを説く側になり 帰国した。

原典はパーリー語なので 本来の意味とは同一ではないかもしれない。

だが、名訳なのだろうと察せられる。

 

仏式の葬儀では、当人の死後「般若心経」が唱えられる。

だが 死者に聞かせても意味があるのかどうか… これは生者への教えだと思う

 

私が一生をかけて解こうとしている「なぞなぞ」であり

「空(くう)」という概念や 背理的言葉の羅列は実感できないがリアルである

写経する気は毛頭ないし 仏教葬をしてもらい戒名も貰う気もない

最期の瞬間がきたら 氷が溶けるようにわかるだろう…と思っている

 

般若心経 

かんじざいぼさつ
観自在菩薩             (観音菩薩が)

ぎょうじんはんにゃはらみったじ
行深般若波羅蜜多時     (深遠な知恵を完成するための実践をされている時)

しょうけんごうんかいくう
照見五蘊皆空         (人間の心身を構成している五つの要素が「空」と見極めて)

どいっさいくやく
度一切苦厄             (すべての苦しみを取り除かれた)

しゃりし
舎利子                 (弟子 舎利子よ)

しきふいくう
色不異空               (形あるものは実体がないことと同じことであり)

くうふいしき
空不異色              (実体がないからこそ形あるものとして存在するものである)

しきそくぜくう
色即是空              (したがって形あるものはそのままで実体なきものであり)

くうそくぜしき
空即是色               (実体がないことがそのまま形あるものとなっている)

じゅそうぎょうしき
受想行識               (心の四つの働きの場合も)

やくぶにょぜ
亦復如是               (まったく同じこと)

しゃりし
舎利子                 (舎利子よ)

ぜしょほうくうそう
是諸法空想          (世の中のあらゆる存在や現象には「空」という性質があるから)

ふしょうふめつ
不生不滅               (生じるということもなく 滅するということもない)

ふくふじょう
不垢不浄               (よごれたものでもなく 浄らかなものでもない)

ふぞうふげん
不増不減               (増えることもなく 減ることもない)

ぜこくうちゅうむしき
是故空中無色          (実体がないということの中には「形」あるものはなく)

むじゅそうぎょうしき
無受想行識             (感覚も念想も意志も知識もないし)

むげんにびぜつしんに
無限耳鼻舌身意        (眼・耳・鼻・舌・身体・心といった感覚器官もない)

むしきしょうこうみそくほう
無色声香味触法     (形・音・香・味・触覚といった器官に対する対象もないし)

むげんかいないしむいしきかい
無限界乃至無意識界   (それらを受けとめる眼識から意識までのあらゆる分野もない)

むむみょう
無無明                 (悟りに対する無知もないし)

やくむむみょうじん
亦無無明尽             (無知がなくなることもない)

ないしむろうし
乃至無老死             (ついには老と死もなく)

やくむろうしじん
亦無老死尽             (老と死がなくなることもない)

むくしゅうめつどう
無苦集滅道         (苦しみも その原因も それをなくすことも その方法もない)

むちやくむとく
無知亦無得             (知ることもなければ 得ることもない)

いむしょとくこ
以無所得故             (かくて得ることもないのだから)

ぼだいさった
菩提薩垂               (悟りを求めている者は)

えはんにゃはらみった
般若波羅蜜        (知恵の完成に住する)

こしんむけいげ
故心無圭礙             (かくて心には何のさまたげもなく)

むけいげこむうくふ
無圭礙故無有恐怖       (さまたげがないから恐れなく)

おんりいっさいてんどうむそう
遠離一切転倒夢想       (あらゆる誤った考え方から遠く離れているので)

くきょうねはん
究境涅槃               (永遠にしずかな境地に安住しているのである)

さんぜしょぶつ
三世諸仏             (過去・現在・未来にわたる”正しく目覚めたものたち”は)

えはんにゃはらみつたこ
般若波羅蜜多故       (知恵を完成することによっているので)

とくあのくたらさんみゃくさんぼだい
得阿耨多羅三藐三菩提   (この上なき悟りを得る)

こち
故知                   (故に知れ)

はんにゃはらみった
般若波羅蜜           (知恵の完成こそが)

ぜだいじんしゅ
是大神呪               (偉大な真言であり)

ぜだいみょうしゅ
是大明呪               (悟りのための真言であり)

ぜむじょうしゅ
是無上呪               (この上なき真言であり)

ぜむとうどうしゅ
是無等等呪             (比較するものがない真言なのである)

のうじょいっさいく
能除一切苦             (これこそがあらゆる苦しみを除き)

しんじつふこ
真実不虚               (真実そのものであって虚妄ではない)

こせつはんにゃはらみつたしゅ
故説般若波羅蜜多呪   (そこで最後に 知恵の完成の真言を述べる)

そくせつしゅわつ
即説呪曰               (すなわち次のような真言


ぎゃていぎゃていはらぎゃてい
羯帝羯帝波羅羯帝         (往き往きて 彼岸に往き)

はらそうぎゃてい
波羅僧羯帝             (完全に彼岸に到達した者こそ)

ぼうじ
菩提                   (悟りそのものである)

そわか
僧莎訶                 (めでたし)


般若心経          (知恵の完成についてのもっとも肝要なものを説ける経典)

 

 

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