kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「酒井氏の油絵」

ナントカOFFというセカンドハンズに行ったら 絵が売っていた。

裏ブタも閉じていない状態で「壊れていないか?」気になった

けれどそのおかげで絵の裏側にこんな紙が入っているのを見つけた

ご存命かどうかわからないし 個人情報保護の立場からフルネームは出せない

しかし「画家」と呼べるほどに 立派な経歴を持っていることが分かる

その絵はコレ

上手い。

取り分けて樹木の青 遠景の山脈の色 細かい筆も入っておりテクニックを感じる

これは8号サイズ 長辺50cm弱 立派な額縁なのでそのサイズを超える

 

価格は2200円だった

 

この値段では昭和中ごろでも がっしりとしたこの額縁は買えなかったと思う

確かに古くキズもある だがそのため 「絵そのものの価値は0」ということになる

ペインティンナイフの使い方も含め 油絵の教室の先生ならもってこいの人であっただろう酒井氏 

でもさ…樹木とか近景を見るとわかるんだ…「慣れた手だけで描いている」

つまりテクニックだけの絵 1日3枚こなせる絵 ということになる。

失礼だけど 写真を見て描いたんじゃないのかな…そんな気さえする

なのでこの絵を見て 巧さは見えても「熱・カロリー」を感じない

 

酒井さん 貴方に大切なことを教わった気がします

 

絵は後世の近親者でも他人でも 残したいと感じなければ ただのゴミ 

貴方は巧さゆえに空しい絵を描き続けてしまった ご自分でもわかっていたはず

なので 当初の目的に則り 木枠と額縁のみ利用させてもらうことにし

絵は廃棄させていただく

 

このように「美術界」は おっかねぇ 冷徹な世界だと改めて学びました

 

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