kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「マニュアル」

全員が同じレベルで業務を遂行し、一定の結果を出す為に業務手順やルールなどをまとめたドキュメント。=マニュアル

 

東日本大震災の時 一人の少年は山に逃げようと提案した。しかし教師はマニュアルに則って子どもたちを校庭に集め、津波に遭遇し亡くなった。山に避難すれば助かっていたのに…

 

人は都合の良い時に「臨機応変」といい 「マニュアル」に従って という言葉を使うが 上司と部下の関係ではマニュアルではなく「業務命令」に変わるわけだ。

 

日本がダメになった大きな理由の一つは これだろうとわたしは思っている。

 

ユーキャンの「水彩画講座」の模範の絵

絵が好きで 周囲からけっこう上手いと言われる人なら 誰でもこの程度は描けるようになる 理由は「作業がマニュアル化されているから」 水の反射がいささか気持ち悪く 空気感がないように見えるが 完成している作品だろう  …でも ただそれだけの絵 肝心の中身がない つまり「描く動機が感じられない絵」に私には見える

 

ルネ・マグリットのこの絵のホンモノを見た

「光の帝国」と題されたこの作品は数枚あるが その内の1枚

じっくり眺めると「夜」を表わす樹木は「黒」で塗りつぶされ テクニックとしてはいわゆる「下手」の部類に入るだろう 湖の鏡映も巧みな筆さばきではない けれどこの作品は美しい 作品そのものが描く動機と言っていい程 無駄がなく なんとも言えない情緒さえ湛えている

 

こんな絵マニュアルからは生まれない

 

私もまた「マニュアル社会・労働」にうんざりしていた

これからは それから離れて生きてみたいと願った

 

「マニュアル」とは何か?

 

これをフィルターとして日本社会を眺めてみるのも悪くないと思う。

 

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