kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「性善説か性悪説か」どちらか選ぶとするならば

私の答えはここ数日の記事を読んでいただければ 分かると思うが

二者択一しなければいけないとしたら「性悪説」と答えるだろう

それは世界史を読み 現代の世界を知り 自分自身を鏡に映すと 出た結論

とはいえ『性善だろうが性悪だろうが 地球規模・宇宙規模で考えるなら大同小異』だと思うので この件に関し執心しても詮無い事だと思っている 右派だろうが左派だろが その度合いが強い程 何故か似てくる…というパラドクスもある

但しW.H.オーデンの「1939年9月1日」をマジメに読み 様々な想像を巡らせた場合

「人間の本性と戦争」について見えてくるものがある それはギリシャの歴史家トゥキディデスの説が 紀元前から全く変わっていないという点で 現代の戦争は紀元前の戦争と本質的に同じだし 人間自身がほとんど変わっていないという点で興味深い

人間とその集団の行動の源泉が「名誉心」「恐怖心」「利得心」であり

ロシアの大統領はこの3つの心に飲み込まれ 人間という枠組みを超え「人間とは呼べない者」となった 自国の15万人の兵士を殺しても ゾンビ突撃(ゾンビの様にただ集団で攻め込み大量の死者を出しながら突進する攻撃)を止めない ゾンビにされる兵士と自分自身を交換して考えたりはしない スターリンと同様「怪物」になってしまった

 

トゥキディデスを少し調べた 現代に通じる見事な思想なので紹介したい

 

Thucydides(トゥキディデス 紀元前460年頃 - 紀元前395年)
『戦史(History of the Peloponnesian War)』は、紀元前5世紀の古代ギリシャ世界で発生したペロポネソス戦争の記録です。現代国際政治学の議論はすべて、『戦史』の中に記されてあると言われるほど示唆に富んだエッセンスが含まれています。

『戦史』というと、人間とその集団の行動の源泉が「名誉心」、「恐怖心」、「利得心」にあるとしたことで知られます。これはまさにリアリズムの真髄であるとされ、いまでは名誉、恐怖、利益が戦争の3大原因であるというのは有名ですね。この3要素については『戦史』を通じて何度か同じ主旨のくだりがあります。

…名誉心、恐怖心、利得心という何よりも強い動機のとりことなったわれらは、手にしたものを絶対に手放すまいとしているにすぎない。また強者が弱者を従えるのは古来世のつね、けっしてわれらがその先例を設けたわけではない。… 正義を説くのもよかろう、だが力によって獲得できる獲物が現れたとき、正邪の分別にかかずらわって侵略を控える人間などあろうはずがない。

『戦史』は人間の本性は邪悪な性悪説に立つものだという解釈があるのも頷けます。ハンス・モーゲンソーが「生への衝動、繁殖への衝動、支配への衝動、といったものはすべての人間に共通する」としているのは、『戦史』の原理主義的な部分を受け継いだものだと言えます。『戦史』を語る際に取り上げられることの多い「メーロス対談」も、そこだけ切り取って読むといわゆる分かりやすいリアリズムの典型と映るかもしれません。

※海国防衛ジャーナル様より引用

キリスト生誕 キリスト教の成立と拡大以前に唱えられた 彼のこの説は鋭利

2千数百年も経っているから「普遍的」なのか 2千数百年も経っているから そろそろ人類は変わり始めるのか…

私は前者だと思い「性悪説」を選択した  (今回も愉しい記事じゃないが…)

そして私は哲学者でもなんでもない。

自分の中の「名誉心」「恐怖心」「利得心」と戦わねばなるまい

 

kei