kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「セイラム魔女裁判」

2022年01月01日記事に加筆

 

晦日から新年にかけて 世界史について 不自然にもAIがしゃべる動画を見続けている
印象に残ったのが表題だった

他にもいろいろ紀元前・紀元後の有名な事件や人物の動画を見た「なるほどなぁ」と感心した
一神教 と 多神教
本来であれば 多神教になる それは自然現象や環境そのものを「神」としたからだろう
だが三大宗教は全て一神教だし ユダヤ教一神教なので ヒンドゥー教等を除いて 世界人口の大半は「一神教」ということになる 日本は「神道」という多神教 と「仏教」という一神教をいい加減に混ぜ合わせた国家で クリスマスまで祝う そのような国は少ないかもしれない
一神教がなぜこれほど広まったのか これは「人間観=教義」にあるのかどうかは疑問だ
中央集権国家を作るにはどちらが近道かを考えればわかる

「民主主義」という「正義」のようなニュアンスを感じさせるこの言葉も 実は危ない代物で 19世紀に活躍したフランスの政治家・トクヴィルは 独立してから50年ほどしか経っていないアメリカを視察し民主主義の本質を見抜き「民主政治こそが、専制政治を生み出す」と言い「恐ろしい」と断じた

理由は存外に単純で  当人曰く

「多数決の民主政治では、少数派は、多数派の決定に逆らうことはできません。つまり、すべてを決める専制的な権力が、多数派に与えられるのです。」とのこと ただし重要なのは「多数派という言葉」で これは人の数という意味だけでなく「権力の強さ」という「少数であっても権力が強ければ 多数派と呼べる」ことで これは以前書いた なので「専制政治」へと変化しやすく 古くはナポレオン 現在ではプーチン習近平ということになる

一神教は権力と相性がいい」ように イギリス民主主義を引き継いだ新天地アメリカで「セイラム魔女裁判事件」起こったことが重要だと思う 「魔女裁判」はキリスト教成立以前から行われていたらしいらしいが17世紀末という産業革命以降に起きたことを考えれば「多数派の専制」=「同調圧力」が 時に非常に狂気的であることかわかるだろう

魔女裁判が起こる理由について付け加えると…

飢饉・干ばつ・疫病・地震等自然災害が起こった時 その原因を人は捏造しようとする
そのため「魔女というスケープゴート(生贄羊)」を必要とし「魔に関わる者」として仕立て上げ その者達の命を奪うことで 自然災害の沈静化を図ろうとしたし 溜まったフラストレーションを解消した 生きたまま焼き殺すのは最も苦痛を与えると言われているが それを何の躊躇もなくやってのけた カトリックも プロテスタントも・・・むしろ プロテスタントが生まれて以降互いの教えを異端視したわけなので魔女裁判は激化した
「セイラム魔女裁判」は アメリカで起こった事件だが 現代日本にもそのまま通じるものがあると思った それは「多数派の専制」⇒「同調圧力」⇒「集団狂気」という流れであり 1人の芸能人の不倫から 政治問題 インフルエンサーの一言による炎上まで この仕組みで説明できる

 

あ。主題は「セイラム魔女裁判」だった。 なのでいくつか調べた
「アン・パットナム」という12歳の少女は妄想によって 62人々を魔女として告発した それを真に受けた検察側は裁判を行い 計20人を処刑もしくは獄死させている 
1706年 彼女は自身がセイラム魔女裁判で行った行動について謝罪した「私は悪魔に憑りつかれた」と 悪魔のせいにした 魔女裁判の生存者や遺族は彼女の謝罪を聞き入れ 許したという
1716年に死去し ダンバースにて両親と共に不名誉の象徴とされる「墓標なし」で埋葬された アン・パットナムは生涯独身だった 享年 36か37歳

この裁判に似た狂気は 紀元前から数千年に渡り存在していたし 今でもロシアだろうが 日本だろうがしっかり存在している なので「民主主義の恐怖の側面」も知りながら 民主主義を考えねばなるまい

この事件についての動画を載せておきます 11分くらいからご覧になるといいと思います


www.youtube.com

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