kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「本来性」は探すものか 既に自分の中にあるのか

10分程度 リビングでヴァラエティー番組を観ていた。

ぶっ飛んだカップルとのトーク番組らしく その時はTVに出演している歌人とその夫が出ていた 過去にはトランスジェンダーカップル(女⇒男&男⇒女)が出ていて 今も2人仲良く暮らしているそうだ

ハイデガーの言葉がまだ纏わりついている 「本来性」の意味が掴みとれていないのだ… ネットのあるページの誰かの解説では

「急須を投げつける。という行為は、茶を注ぐという本来の役目をはたしていないという点で『非本来』的であり、茶を注ぐことが『本来性』だ」と書かれていたが 私はハイデガーの考える本来性は「そんなに浅いモノじゃない」と思った

ジェンダー 即ち「性」の問題で考えれば トランスジェンダーは「非本来性」と断じられてしまいそうだが 当人たちは「生殖器手術を受けて やっと本来の自分に戻った気がした」と話していた

だから短絡的に「本来性はこれ こう」とは言えないし 一般化できないからこそ ハイデガーが最も重視している「存在」=「現存在」であり続けられることを考慮すれば トランスジェンダーの2人の方が「本来的」ではなかろうか。

以前の記事でハイデガーの言葉によって「ナチスト」が多く輩出された と書いたが「本来性」を「主体的」「自己決定的」と決めつけてしまうと ナチストにも 狂信家にもなる可能性は大いにある

 

「一本の道は細く その道から一歩ズレたら奈落」 思想とはそういうものだろうと思う

 

私は「絵を描くこと」が「本来性」であるのか よくわからない 当座そう思い込んでいるだけなのかも知れない いいや 「何かを信じたり 何かをすることが本来性であるかどうかも わからない」

ただ明確なことは「世論や他者が雄弁に語る言葉など『情報』に影響を受け それに流され生きていくのは『本来的』ではない」 他者と似たような人生など あるはずもない。

 

「高度情報化」と「高度情報化社会」は同一ではない。

 

「歴史博士」「鉄道博士」と呼ばれる程 深く広い知識を持った小学生が出てくるのは 「高度情報」を得られたことも関わっているわけだから 「本来性」を獲得するため もしくはそれを維持するためにも「高度情報化」自体 両面に利用されることになるだろう

 

「大谷選手の心中は今」とか「65歳でいくらの財産が必要か」とか「清純派と言われていたのに不倫をした」とか… 

ど~でもいいこった。

こんなことを追いかけても「本来性」は見つけられるわけもない

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