kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「アマルガム」

アマルガム(amalgam)は、水銀と他の金属との合金の総称である。 広義では、混合物一般を指す。

私がイメージしたのは後半の「混合物一般」の方

 

昨日はさして体調も悪くないのに眠り続けた ちょっと起きてまた眠りを繰り返したので4つか5つか…異なる夢を見た 全て他愛もないもので 直ぐに忘れてしまいそうな物語だったし なぜ取るに足らない夢を色々見るのか…考えてしまった

 

小学校の卒業文集で 無理やり けれど当たり前のように書かされる「将来の夢」

パイロットか 医者か それともプロ野球選手か… 稀にその夢を叶えるものがいるが大方はどんな夢を持っていたのかさえ大人になれば忘れてしまう 私も覚えていない

ここで用いられる「夢」とは未来への「願い」であり「希望」という意味合いが強いが

私なりに定義している夢は 昨日のような取るに足らぬ なぜ見たのかさえ辿ることができない「自分が見 体験するストーリー」といったものだ

 

「夢」の対義語として扱われやすい言葉として「現実」がある

 

大谷翔平メジャーリーグで40本のホームランを打った これは現実

夢の中では100本のホームランを打つことができる これは非現実

このような見方をすれば現実と夢は随分と乖離しているようだし そう感じる

 

でも 生きている限り 人は夢を見ること止めることができない

(意識を失った植物状態であれば 夢を見ないのかも知れないが…)

 

夢を見続ける存在が人間だとすれば 本当の人間は「現実と夢の混合物」なのではないかと 今は感じている

「もっと現実を見ろ!」と誰かが言う

「もっと希望を持て!」と別の誰かが言う

そう聞いたとしても 人は現実の中だけにも 夢の中にだけにも生きられない 

だからこの混合物こそが人間世界であり 社会であり 個人なんだと思った方がいいような気がしてきた…

 

私は「アマルガム」なのである

 

天然の水銀と銀のアマルガムであるアルケライト

 

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