kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「ハイテクノロジー時代の人の心の住処は?」‐メタ‐

「meta」メタという言葉がある

ChatGPTは「メタ」は、古代ギリシャ語の接頭辞で、「あとに」という意味を持ちます。転じて、「超越した」、「高次の」という意味の接頭辞で、ある学問や視点の外側に立って見ることを意味します。と定義している

このことは以前似たようなことを書いたと思うが 今後益々重要になってくると思う

自閉症スペクトラム症候群という障害を有している人は「メタ認知が難しい」と言われてる 「メタ認知」とは「認知していることを認知する」という何だかピンとこない解釈だが これは自閉症を有している人でなければ ごく普通にやってることで「TPOに合わせる」「ある劇や会社員を演じる」「ロールプレイングゲームを楽しむ」「周囲の空気を読む」…これらは全てメタ認知がなせる業であり そのため「現代社会の中で生きていくためには必要欠くべからざる認知」と言えるかもしれない

また「メタバース」というネット上の仮想世界もある

メタバースでは自分が動かすアバターが本当の自分でないことを認知している

だが未来はこの「メタ世界」にドンドンのめり込んでいく

なぜなら今の社会が 夥しいメタ認知を要求する社会であり それに慣れ切っている

ならば仮想世界(メタ世界)こそが「本当の私の世界」と感じる人が増えても 全く不思議ではなく メタ世界の内側で仲間を作り 宗教団体が生まれ 政治結社まで出来上がるかも知れない 仮想通貨が流通し 稼ぐ者も現れるだろう

 

そうなった場合 現実世界で必要なのは「栄養摂取と排泄と熱くも寒くもない室内環境」程度になってしまう つまりは「心は完全にメタ世界に引っ越しし 現実は心の置き場ではなくなってしまう」ことだってあり得る

こんなことは「P.K.ディック」が1960年代に明確に予知しており 多くの作品を出している

現実で恋愛をする必要はない

現実で出世する必要はない

現実で喜怒哀楽を感じる必要がない

ワンルームに住み 摂食と排泄と体の保清とコンビニに出かけるための衣服とそれを保障するための金があればいいわけだ

 

高校生に聞いてみても「ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルパレスチナ」についてほとんど興味・関心を持っていない なので知らない それよりスマホの中のゲームに夢中だ

少なくとも私の子どもの頃は これほど「メタ」が肥大化していなかった

今となっては「現実」と「メタ」が逆転現象を起こしかけており

正規雇用で収入が少なく結婚・出産できなくても 仮想世界でそれが可能となる

さらに踏み込んで思考すれば

「メタが現実であり 現実は夢幻の如きもの」となる可能性があるという事だと思う

だが 世界の全ての人がそうではない

 

kei