kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「絵」

幼児が描こうが プロが描こうが 誰が描こうが「絵」は「絵」であり それ以上でも それ以下でもありません

ただ何を思い描いたのかは人それぞれ バラバラです

近頃の若い人の絵を見ると このような絵に出くわすことがあります

この絵の作者は「植松聖」やまゆり園で大量殺人をし 死刑囚として収監中

 

さて次の絵は ファン=ゴッホ「星月夜」

ゴッホは精神的疾患をもっていたと言われており 同居した画家ポール=ゴーギャンと別れる時 錯乱し 自分の耳の半分を切り落としました しかしこの絵は植松と同類の絵ではありません むしろ「逆」と呼んでいい程に「見える世界を愛している」絵だと感じられます

 

抽象画はよく「わからない」と言われてしまいますが 理解できるかどうか という観点は作者には全くなく「感じるかどうか」しかありません

千葉県佐倉市川村記念美術館には マーク=ロスコの「ロスコルーム」と呼ばれる一角があり 世界で3か所しかありません 作者自身が一つの部屋を自分の作品で埋め尽し その「全体が一つの作品」だと考えていたようです この美術館はロスコの願いをしっかり果たし 展示しています

 

ロスコの絵は 抽象絵画の一つの頂点だと私には思われ
じっと座って見ていると 見ているのではなく 包まれている気分になり

深い 黒と茶と赤の世界はまるで自分が胎児になったような 不思議な感覚を味わいます

ゴッホは37歳 ロスコは66歳で 自殺という形で命を終えましたが

生み出された絵は「命と測り合える重さを持った絵」だと思います

 

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