kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

「安心」

70歳以上の勤労者のパーセンテージは 約35%

その人たちの働く理由は 圧倒的に経済的理由だが 2番目50%は「人との繋がりを求めるから」とのこと

スマホニュースでは 3割以上が「老後いくらの金額が必要か」と 投資を促す「NISA」等の記事である

 

これらは「裏で国が囃し立てている」のだろう

 

老人の比率が異常に高くなってしまった国は70歳まで働いてもらわないと困るのだ でないと年金が底をつく

しかしこのお囃子に完全に乗せられ 自ら進んで踊っているのは民衆で「不安」を原動力として政府の策略にドップリ嵌っている だから民衆が望むのは「未来への安心感」だろうと思われ それを「金銭・財産」という単純な指標で考えている感がある

 

ヘンな話だ

 

平均寿命は男は約80歳 女は87歳 これは事実だろうが 誰も 何も その年齢まで生きるとは保証していないし それを超えることも十分に考えられる つまり 「わからない」

ロシアの愚行を主な理由として 何でもかんでも値段が高くなり 高収入の人以外には重くのしかかるけれど 地球の地軸が動いたり 温暖化が進めば「穀倉地帯」が壊滅し 物価どころではなくなり 生死の問題になる これも「わからない」

今も北極の氷は融け 南極のテーブル型氷山はバラバラと割れている

健康の問題もそうだろう「働いていれば長生きできるのか 悠々自適に生きれば長生きできるのか」など だれも知らない

能登を襲った大地震 それから津波が太平洋側で起きないわけがない プレートの構造を考えれば いつやってくるかの話である これも「わからない」

 

概ねの現代人は不安な状態から「安心」を求めて足掻いている

それが高齢者労働の主な要因なんだろう

 

まるで見えない亡霊と戦っているようだ…

でなければ「自分は未来が見えると勘違いしている」ようだ

安心とは フロイトに言わせれば「生存欲求」というのだろうが

心持一つで 人は「安心」でいることも 「不安」でいることも 両方の状態になってしまう奇妙な生き物だという事は忘れたくない

路傍の花を見つめているだけで安心できることだってあるし

統計的に平均的財産を持っていても不安な人はいる

「安心」と「不安」はしょっちゅう入れ替わる

それは「わからない 見えない明日と未来があるから」だが

ホモサピエンスが生まれてこの方5万年「未来はわからない」ということだけは変わらない

わからないまま生死を繰り返し とりあえず80億人まで繁栄した

 

変わらず わからないままならば

あんまり安心や不安について考えても意味などない

 

kei

「暗き氷層」