kei 「蜘蛛の糸Ⅱ」

2023年3月退職 後の生と死を「絵と言葉」で考えたい…4月からは「画家」か?「肩書を持たないただの人間」として生活していこうと考えています。

街路樹に見る「異例の少子化対策」

岸田政権が謳う「異例の少子化対策」の骨子は

基本理念1:若い世代の所得を増やす
若い世代が現在の所得や将来の見通しを持てるようにするため、「賃上げ」などの社会経済対策を推進します。
基本理念2:社会全体の構造・意識を変える
少子化には、社会構造や人々の意識に根差した要因が関与しています。家庭内の育児負担を変え、夫婦が協力して子育てできる社会を作るため、企業や男性、地域社会、高齢者、独身者などが参加する必要があります。
基本理念3:全ての子育て世帯を切れ目なく支援する
親の就業形態に関わらず、どのような家庭状況にあっても、ライフステージに沿って切れ目なく支援を行います。子育て支援制度を見直し、伴走型支援・プッシュ型支援を進めます。
岸田政権は、少子化問題に先頭に立ち、全力で取り組んでいくことを表明しています。

伴走型とかプッシュ型支援ってなんなのか 調べりゃわかるけれども 逆に調べない方が「大雑把」に捉えることができる 大雑把は悪い事じゃない 絵で言えば「骨組み」であり「イメージ全体」に相当するもので 「ディテール(細部)に神は宿る」とはいえ 大雑把的見方も重要だと思う

岸田政権の「異例の少子化対策」を大雑把に捉えた場合「都市型」であるという印象が浮かび上がってくる 基本理念1と2にその様相が見て取れ やる前から「方向性として間違っている」と私には見える 首相当人及び自民党がそれを分かってやろうとしているならば「名ばかり先行した『無駄対策』」

そう思う理由は「地方の活性化」に一言も触れていず 私には地方都市を核とした活性化が少子化対策の重要な一つのカギになると感じているからだが 20~30年後の日本を想像すれば 総人口が減少する中で「人口増加」のトップ3は「東京」「大阪」「名古屋」でそれ以外の都市は現状維持が精いっぱい 中都市では減少することになる

更にその理由は「収入格差」だ 東京で暮らすには家賃等カネはかかるが 収入も地方に比べて格段に高い 非正規雇用でなければさらに著しい 地方の農村部では高齢者が大半を占め 鉄道は廃線となり バス運行になり替わって 益々不便になっていく… 3大都市では益々便利で個人生活をするにも打ってつけ それ以外の地域では逆の様相を呈する どちらにせよ「大都市では産み育てるのに高額な資金と空間がない」「地方では若者の大都市への流入」等によって 子を作る理由は失われていく…

なので

少子化対策以前に都市計画の時点から日本は間違っていた」気がする

 

沖縄は米軍基地 出戻り労働者が多い 子どもが増える 地価が上がって行っているなど例外的地域だが それでも「都市化」という点では 他の都市と同様「奇妙なことをしていることを自覚できなくなっている」

アパートを下りたすぐそばの道路には「福木(ふくぎ)」という街路樹が植わっている

この木の根や幹 それから葉まで染料として用いることができ まるでカナリア軍団のように 白いTシャツを真っ黄色に染めることができる有用な木であるけれど…

足元 植わっている場所を確かめると コンクリートで埋め尽くされている 移植した上に 更にコンクリートで固めてしまうとは…この木を大切にし 育てる気が毛頭ないことが分かる 沖縄は台風が来る 風速50m/秒程度でこの木は ポッキリ折れるか根ごと倒れるしかない

なぜ樹にこんな酷なことをするのか? 二酸化炭素を吸収するためではない 単なる「景観」のためである 人とは何と奢り高ぶった生物だろう。コンクリートの脇で生えている「雑草こそが人間」により近い生物であったはずだろうに… それを取り違えて都市を作ってしまった 

「都市で育つ子等に自然を教えることは難しい」

 

だが 自然はドンドン地方を覆い尽くす 農地を 牧草地を 草や樹が覆い尽くしていくだろう 必然的に野生動物の領域は広がり 鉄を腐食させ コンクリートを粉々に砕くだろう

「子と自然」は不可分であったはずなのだ…

 

kei

※とは書いものの…「未来については わからないことだらけ」というのが本音。郡部ではIT化が一層進み 少数の人々で大規模農業を営むことになるだろう このようにITやロボットの可能性を考えると 人口問題は先の予想とは全く異なるモノになるだろう